中学生が町を歩き見つけた『町の宝物』と『未来の種』

川棚町立川棚中学校の1年生たちが、自分たちの暮らす町の魅力を再発見する目的で『まち歩き』を実施しました。
教科書を閉じ、教室を飛び出した生徒たち。
慣れ親しんだはずの景色の中に、一体どんな「新しい発見」があったのでしょうか。その一日をレポートします!
『当たり前』を『魅力』に変える視点/JR川棚駅(かわたな観光まちづくり協議会)
最初の訪問先は、町の玄関口である川棚駅。
ここにある観光案内カウンターを運営する「観光まちづくり協議会」の取り組みを学びました。

川棚町の人口よりも多い「交流人口(町を訪れる人)」の存在。
協議会では、この交流人口をターゲットに、観光を糸口としたまちづくりを進めています。
「皆さんにとって当たり前の風景や特産品こそ、町外の人にとっては特別で輝く魅力なんです」



その言葉に、生徒たちは真剣な表情でメモを取っていました。
視点を変えること、そして外の人と交流することで、自分たちの町がいかに恵まれているかを再発見する。
情報発信やブランディングを通じて「魅力を編集する」という仕事に、まちづくりの奥深さを感じたようです。


みんなの「やりたい!」を応援する仕組み/ONESPACE(さかのまち企画)
次に向かったのは、商店街にあるコワーキングスペース『ONESPACE』。

元理容室の空き店舗を再生したこの場所は、「さかのまち企画」が運営する移住定住や小商いの拠点です。
ここでは、“みんなの「やりたい!」を応援する町” というコンセプトをもとに学びました。

人口が減る中で大切なのは、町に主体的に関わる「プレイヤー」を増やすこと。
その一歩として紹介されたのが、棚一つから商売に挑戦できる『ヒトタナ』という仕組みです。

実際に移住してコーヒー店を開業した方の「盆踊りをやりたい!」という想いが形になったエピソードや、SNSを活用した情報発信の裏側を聞き、生徒たちは「自分でも何かできるかも」という可能性を感じた様子。

町内にあるチャレンジショップの存在など、挑戦を支える温かいネットワークがこの町には根付いています。
商店街に寄せる学生の好奇心/お店めぐり・インタビュー
最後は、実際に商店街へ繰り出し、お店の方々へのインタビューに挑戦しました。

「どんなお客さんが来ますか?」「お店をやっていて大切にしていることは何ですか?」 緊張しながらも、生徒たちは自らの言葉で問いかけます。

特に印象的だったのは、ある生徒が「いつも中学校の指定シューズを買いに行っているお店に、あらためてお話を聞きたい」と積極的に足を運んでいた姿です。

日常の風景の一部だったお店が、店主の想いに触れることで、かけがえのない「町の拠点」へと変わる瞬間でした。

「休みの日にまた買い物に来たい」「今度はお母さんをコーヒー屋さんに連れてきてあげたいな」といった声も聞かれ、商店街との距離がぐっと縮まったことが伝わってきました。
未来につながる『やりたい!』の芽
今回の「まちづくりを学ぶ歩き」は、単なる見学に留まらず、生徒たちの心に小さな変化を生んだようです。

自分たちが当たり前だと思っていたものは、実は誰かを笑顔にする宝物であること。
そして、この町には「やりたい!」と声を上げれば応援してくれる大人がたくさんいること。
商店街は街の物語に触れて、参加できる場所です。
商業を入り口に愛着(関係、チャレンジ、誇り)を増やしていくことが期待できる場所とも言えます。

この授業をきっかけに、生徒たちが「自分ならこの町でどんな面白いことをしたいか?」と想像を広げ、未来のプレイヤーとして育っていくことを心から願っています。
次は、彼らが主役となって輝く番かもしれません。





